Project #1

LNG燃料用ポンプ 開発ストーリー

国内初の製品開発に、若手を入れたチームで挑む

海運の脱炭素化に向けて次世代燃料に対応した「LNG燃料用ポンプ」。
製造できるメーカーは日本にありませんでした。
国内初の次世代ポンプ。リリースまでのストーリーを開発に携わった5名が語ります。

Member

開発リーダー

Y.M (L)

大晃機械/R&Dセンター/
研究開発部

DWP開発担当

M.Y

大晃機械/R&Dセンター/
研究開発部/開発1グループ

開発メンバー

Y.K

大晃機械/R&Dセンター/
研究開発部/開発1グループ

SM開発担当

Y.M

大晃機械/R&Dセンター/
研究開発部/開発2グループ

開発メンバー

Y.O

大晃機械/R&Dセンター/
研究開発部/開発2グループ
CHAPTER 1

国内にはまだない次世代燃料ポンプの開発

Y.O

今、海運業界では温暖化ガスの排出が少ない液化天然ガスであるLNGやCO2を出さないアンモニアなど、環境に配慮した次世代燃料への転換が進んでいるんです。しかし、日本では次世代燃料用のポンプを製造しているメーカーが無く、大晃機械で製造できないだろうかということで、LNG燃料用ポンプの開発が始まりました。

Y.M (L)

スタートが2017年、当初は社内でも極秘のプロジェクトでした。最初は私一人でしたが、徐々にメンバーが増え、現在では異なるタイプのポンプを開発するに当たり、2つのグループで進めています。

M.Y

私は、DWPというポンプを開発をする際の課題に対して、どうクリアしていくのか道筋を立てる立場でした。

Y.K

M.Yさんが考えた道筋を実際に実行する立場に当たります。得られたデータから不具合などを解析していくのが私です。

Y.M

私も、M.Yさんと同じ立場で、SM開発の主担当として、どのように進めていくか判断し、出てきた課題に対して対策・検討の指示を出していく感じですかね。

Y.O

私は、SM開発のメンバーとして検証機を作る前段階のシミュレーションやデータ解析など全体のサポート業務を担当していました。

CHAPTER 2

若手の力も信じてチームで進んでいく

Y.M (L)

まず、開発するに当たって、今まで我々が作ってきたポンプと構造が全く違うのに苦労しましたね。なにせ、扱う流体も初めてのものですから。テストしてみても、思うように動かないし、何が原因なのかもわからない。手探り状態でした。

M.Y

正直、舐めてたよ。うちはポンプメーカーなのに、持っているノウハウが通用しないものだった。だから、計測解析にかなり特化している若手のY.Oさんを別グループからわざわざ借りてくることもありましたね。

Y.O

私も、入社当初はポンプに関する知識が0からの参加だったので、勉強しながら解析を行っていたんですけど、先輩方の知識や経験を借りながらできた部分はすごく大きかったです。部品の改善案を出しても、きちんとなぜその答えに至ったのか根拠を求められることもありましたしね。

Y.M

粘り強く取り組む姿勢にも感心していますよ。他部署の方との協力が必要な際にフランクにコミュニケーションをとってくれるところも助かっていますし、Y.Oさんには期待しています。

Y.M (L)

わからないながらも、チームで何度も行った解析と改良、外部の有識者のアドバイスや協力を得ながら進め、なんとか動く形にはなり、2024年にはプレスリリースすることができました。

CHAPTER 3

メーカーとしての高みを目指して

Y.K

既にプレスリリースも終えていますが、更なるお客様のご期待に応えるべく、今後も当社の製品を進化させていきたいですね。

Y.M

製品としては大きなものも開発中で、材料費などのコストダウンや独自性を持った構造による特許取得など、他社との差別化も検討したいです。

M.Y

設計者としての責任があるので、設計上で致命的なミスはないことを確認してから世に出したいという思いもあります。

Y.M (L)

このポンプの開発で、やることはまだまだありますが、今後も大学などとの連携も更に深めながら進めていきます。ポンプは成熟産業だと言われているのですけど、この開発を進めることで、もう一段階高みのメーカーになっていけたらなと思っています。